交換留学

北海道大学は、海外のおよそ50の国と地域、約250の大学等と学生交流協定を結んでいます。学生は、これらの交流協定大学に「交換留学」することができます。「交換留学」とは、交流協定大学に1学期間あるいは1年未満留学する制度で、「交換留学」できる大学は、表1のとおりです。

交流協定大学は「大学間協定大学」と「部局間協定大学」の2種類に分かれています。「大学間協定大学」へは基本的に北海道大学に所属する全ての正規学生(学部生・大学院生)が留学することができます。一方、「部局間協定大学」へは協定を締結している学部・大学院の学生しか留学することができません。また、留学先で取得した単位は、所属部局が認める範囲内で認定されることが可能です。留学先で取得した単位の認定についての詳細は、所属部局の教務担当に問い合わせてください。

北海道大学と授業料等を不徴収とする学生交流協定締結大学(平成29年2月現在)

交換留学のメリット

北海道大学は、海外の協定大学との間に、「授業料不徴収」の取り決めを結んでいます。「授業料不徴収」とは、留学前に北海道大学に授業料を納めれば、留学先の大学に授業料を払わなくてすむという制度で、留学先の大学の学費が北大の学費よりも高い地域へ留学する場合は、交換留学の方が費用が安くすみます(北米の大学では通常、留学生の授業料は現地の学生の授業料よりも高い金額で設定されています)。また、交換留学による留学であれば、留学先の大学で専門科目を履修することができ(留学先の大学・プログラムによる)、留学先の大学で取得した単位が、所属部局の判断によって認定されます。

さらに、交換留学の場合は、出願手続きを国際交流課が強力にサポートし、出発前には交換留学生を対象としたオリエンテーションも実施します。また、留学中も、メール等で授業や生活等に関する相談に応じると共に危機管理に関する情報も提供しています。

注意点

交換留学とは何か

◇交換留学とは、所属大学が学費免除・単位互換の学生交換の協定を結んだ協定校へ選抜派遣される留学です。大学を代表する名誉を伴い、半年留学なら留年しないで済みます。海外留学支援制度(協定派遣)やニトリ等の奨学金にも応募できます。

◇その代り、単位取得、留学報告書、危険行動禁止(車運転・危険地域等)、報告・相談(出入国・宿泊旅行、履修科目、連絡先)等の義務が伴います。また、北大学費納入が前提のため、学費の安い国(中国等)では私費留学より高くなることもあります。

交換留学を選択しなくても良いケース

海外渡航の手段は色々あります。以下の人は無理に交換留学を選ばない方が良いでしょう。

①旅行をしたい
交換留学では単位取得が最優先で、休暇旅行時も北大に連絡する義務があります。旅行の優先順位が高く、義務を履行できないなら、休暇・休学中に自由旅行しましょう。

②「英語を」学びたい
交換留学は、北大正課と交換可能な専門科目を学ぶことが目的です。とくに留年せずに留学するなら、卒業単位が足りていても、北大在学者と同等の専門科目単位取得と北大単位への認定が必須です。英語上達を目指すなら私費英語研修でどうぞ。

③専門成績も悪く卒論・将来計画も固まっていない。
留学は目的でなく手段なので、「やりたいこと」が固まっていないと本末転倒です。まず短期プログラムを試したり、交換留学を半年後に延期したりしても良いでしょう。

危険国への交換留学

◇学部生の途上国留学は、よほど専門的な必要性がない限り勧めません。外務省が「十分注意してください」以上の危険情報を警告する国を「危険国」と定義します。警報の出ていない留学先の方が多いですし、ガイド付き旅行や大学院進学の後でも遅くありません。

◇危険国に交換留学するには、①英語力(TOEIC730以上)、②途上国経験、③危機管理体制の3点が条件です。とくに以下の留学先は研究室(部局または指導教員)の危機管理体制(危険国の経験・人脈・知識)が問われます。学生が研究室に所属していない場合、研究室が危険国を専門外とする場合、危険国留学は北大正課の交換留学には認められません。

◆タイ、ロシア、フィリピン、セルビア:研究室に定期連絡体制(旅程等)がある。

◆インド、スリランカ、ネパール、ブラジル、ザンビア:上記に加え、研究室に危険国指導体制(教員・先輩)がある。学生の研究計画・英語力・途上国経験も優れている。

◆バングラデシュ、インドネシア、サウジアラビア、カザフスタン:上記に加え、本人または研究室にイスラムに関する知識がある。

◆南アフリカ、ナイジェリア:学部交換留学には不適当。専門研究なら自己責任で。

◆「渡航の是非を検討してください」以上の警報国・地域:留学・旅行・立入は厳禁。

※出典: 高井哲彦(経済学研究科・准教授/国際交流委員長)「留学のすすめ」『北大留学体験記 TransJapan』Vol.5、2015年、pp.259-260。